車のボディに付いてしまった細かいキズを消す(隠す)ために使用されるのがコンパウンドです。
コンパウンドには色々な種類があり、キズの深さや大きさに合わせて適切なものを選ぶことが重要になってきます。
コンパウンドは形状(クリーム状・液体状など)や粒子のサイズによって使い方が変わります。また、扱いやすさも異なるため、初心者がコンパウンドを使用する際にはあらかじめ商品の違いを理解しておくことが大切です。
この記事では車のコンパウンドに関する基礎知識・選び方・使い方・注意点・おすすめの商品を詳しくまとめました。
合わせてコンパウンドでも消せない傷の対処法も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
コンパウンドとは?どんな種類がある?
まずはコンパウンドとはどういったものなのかを説明していきます。
コンパウンドの種類や選び方も紹介していますので、カーケア初心者の方は参考にしてみてください。
コンパウンドの効果や目的

車に使用するコンパウンドとは、研磨成分を含んだカーケア商品のことです。
車の塗装は基本的に4層構造となっていて、表面部分にあたるクリア層のキズ消しにコンパウンドを使用します。
コンパウンドは非常に細かい粒子を配合したクリームやペースト、または粘性のある液体状で販売されています。
これをタオルやポリッシャーに取ってボディを磨いていくというのが一般的な使い方です。
傷が付いた部分の周りから研磨することで細かいキズ自体を目立たなくさせるというのがコンパウンドの役割です。
小さなキズが付いていると見た目が悪くなるだけでなく、コーティング剤のノリも悪くなってしまいます。

コンパウンドの種類
コンパウンドは「形状」と「粒子のサイズ」によって種類が分かれます。
形状 | ・粘度が高く作業中に流れ落ちにくいペーストタイプ(ボディの下側・サイド向き) ・塗り広げやすい液体タイプ(ボンネットやルーフ向き) |
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粒子のサイズ | ・深いキズを消すなら「中目」(15㎛前後) ・浅めのキズや油汚れには「細目」(10㎛前後) ・磨き残しや磨き跡を消すには「極細目」(5㎛前後) ・仕上げや艶出しには「超微粒子」(1㎛前後) |
研磨作業をしたい箇所やキズの大きさによって選ぶコンパウンドの種類が変わってきますので、購入前に「どういったキズが付いているのか」をしっかり把握しておきましょう。
コンパウンドの選び方
ネット上でコンパウンドを購入する場合は自分で商品を選ぶことになりますが、コンパウンドは「研磨作業をする箇所」「キズの深さや大きさ」によって選び方が変わってきます。
ペーストタイプは粘度が高いので、ボディの下側やサイドといった箇所の研磨作業に向いています。一方、コンパウンドが流れにくい平行の箇所(ボンネットやルーフ)には液体タイプがおすすめです。
また、初心者がいきなり粗めのコンパウンドを使用すると余計なキズが付いてしまう可能性があるため、最初は粒子が細かいタイプ(極細目や微粒子タイプ)を選んでみてください。

コンパウンドで消えない傷はどうすれば良い?
細かい粒子(研磨成分)を含んだペーストや液体でボディを磨くことによって、クリア層に付いた小さいキズを目立たなくさせるというのがコンパウンドの仕組みです。
これは、言い換えればクリア層よりも深い場所までキズが到達している場合だとコンパウンドでは対処できないということになります。
クリア層に付いた細かいキズであれば初心者でもコンパウンドで消せます。ただし、ベース層まで達しているキズは消せません。
キズが付いている部分を触ってみて、深い凹凸が感じられる場合にはコンパウンドでの対処が難しいかもしれません。
自力ではどうにもならないときは素直にディーラーや板金塗装屋に相談しましょう。
コンパウンドの使い方と注意点
ここではコンパウンドの使い方を簡単に説明していきます。
また、コンパウンドを初めて使用する方に向けて注意点も紹介していますのでご覧ください。
コンパウンドの使い方
コンパウンドの基本的な使い方は以下の通りです。
- 事前にシャンプー洗車で汚れを洗い落とす
- コンパウンドする箇所の周りにマスキングテープを貼る
- タオルやスポンジに適量のコンパウンドを取る
- 優しく塗り広げながら研磨する
- 最後にタオルで拭き上げる
コンパウンドで研磨作業をする際は、事前によく車体を洗っておきましょう。汚れが付いた状態で研磨するとさらにキズを広げてしまう恐れがあります。
次に、コンパウンドが他の部分に付かないよう、研磨する箇所の周りにマスキングテープを貼っていきます。タイヤやライトの付近を作業するときはビニールを被せておくのも有効的です。
養生作業が終わったら、適量のコンパウンドをタオルやスポンジに取って優しく塗り広げてください。
最後に、車体に付いたコンパウンドを拭き取れば作業完了です。
コンパウンドを使用する際の注意点
コンパウンドを使用するときの注意点を以下にまとめましたのでご覧ください。
- 使用できる箇所・コーティング車に使えるかどうか確認する
- 車が汚れていない状態で作業する
- 車が熱を持っていない状態で作業する
- 深いキズには使用しない
コンパウンドは商品によって使用できる箇所が異なります。また、コーティング車に対しての使用可否を確認しておくことも必須です。
次に、先述した通り汚れはしっかりと落としておきましょう。特に泥汚れ・花粉汚れ・黄砂汚れはキズの原因となりやすいので注意してください。
あとは大前提として深いキズには使用しないという点を覚えておいてください。

初心者でも使いやすい車のおすすめコンパウンド4選
ここからは初心者でも使いやすいおすすめのコンパウンドを紹介していきます。
どれも扱いやすいコンパウンドなので、初めてキズ消し作業をする方はぜひ使ってみてください。
GS27 スクラッチリムーバー

細かい洗車傷をキレイにしたいときは「GS27 スクラッチリムーバー」を試してみてください。
こちらは透明な特殊樹脂が微粒子コンパウンドの役割を果たし、簡単にキズを消してくれる優れモノです。
ただ研磨するだけでなく細かいキズの間に特殊樹脂が入り込み、ボディの凹凸を滑らかにしてくれます。
以下の動画では実際の使用感が確かめられますので、ぜひご覧ください。
洗車後の車を「GS27 スクラッチリムーバー」でササっと磨くだけで美しい輝きが復活します。
Angelwax コンパウンド

こちらの「Angelwax コンパウンド(0番~3番)」は粒子のサイズが異なる4つのコンパウンドがセットになっている商品です。
キズの大きさや深さによって使用するコンパウンドの粗さを変えられるので、よりキレイな仕上がりが実感できます。
- 0番:エキストラヘビーカットコンパウンド(重度のスクラッチ向け)
- 1番:ヘビーカットコンパウンド(粗めの仕上がりをキレイに調整)
- 2番:ミディアムコンパウンド(深いキズから浅めのキズまで色々なキズ消しに有効的)
- 3番:フィニッシュコンパウンド(見えづらい細かなキズ消しに向いた超微粒子タイプ)
今後も自分で研磨作業をしたいと考えている方は、ぜひこちらのセットを使ってみてください。
Angelwax オールインワンコンパウンド

「Angelwax オールインワンコンパウンド」はあらゆるキズ消しに使用できる万能型コンパウンドです。
中目スポンジに適量とり、ポリッシャーをセットしたら低速回転で全体にコンパウンドを馴染ませていきます。
段々と回転数を上げていきキズ部分の研磨作業が終わったら、最後にタオルで拭き上げて完成です。
Mystic Perfume クリーン&ビッド

こちらの「Mystic Perfume クリーン&ビッド」はコンパウンドによるキズ消し効果とセラミックコーティング加工を同時に施工できる商品です。
また、水垢やウォータースポットの跡などもキレイに磨き落とせるといった特徴があります。
実際に使用した後の仕上がりを確認したい方は、以下の動画をご覧になってみてください。
キズやシミがキレイになるだけでなく、撥水性も付与されるところが最大の魅力です。
撥水効果は3ヵ月~6ヵ月ほど持続しますので、頻繁に洗車をしない方にもおすすめの商品と言えます。
コンパウンドに関してよくある質問
ここではコンパウンドに関してよくある質問に答えていきます。
自分が疑問に感じている点をチェックしてみてください。
コンパウンドで磨いた後は何をすれば良い?
白い跡が残っているとシミの原因になる可能性がありますので、コンパウンドでボディを磨いた後はタオルでしっかりと拭き取り作業をおこないましょう。
また、カーコーティングも同時におこなう場合は脱脂作業をしてからコーティング剤を塗布していきます。
コンパウンドをキレイに仕上げるコツは?
コンパウンドは「粗い目」⇒「細かい目」の順番で使用することが一般的です。
特にキズが深い場合には粗目のコンパウンドでざっくりと磨き、徐々に目を細かくして凹凸をキレイにならしていきます。
研磨作業におすすめのポリッシャーは?

車の研磨作業をする方法には大きく分けて手磨きとポリッシャーの2パターンがあります。
ポリッシャーとは先端のブラシやスポンジが回転する電動工具の一種で、コンパウンドを用いた研磨作業にもよく使われています。
ネットで調べてみると色々な商品が出てきますが、中でもおすすめするのは「KT-Vポリッシャー」です。
5段階の速度が選べて、抑えながら使っても回転が停止しない使いやすいポリッシャーです。あらゆる箇所の研磨・ワックスがけに適しています。
ワイヤレスなので狭い部分の作業も楽にできるところが大きな魅力です。愛車のケアをするならコンパウンドと共にポリッシャーも用意しておきましょう。
コンパウンド後に車体をキレイに保つカーコーティング【スパシャン2025】

コンパウンドで細かいキズを消したら、最後にコーティング剤を塗布してボディの強度を高めましょう。
おすすめするコーティング剤はチタンを配合した「スパシャン SPASHAN 2025」です。
こちらのスパシャン製コーティング剤の特徴は圧倒的な撥水性・光沢感・ツヤ感を出してくれるところです。
誰でも簡単に施工できますので、ぜひ使い方をご覧になってみてください。
カーコーティングを施しておくと、ボディの塗装面に直接キズが付くのを防げます。また、水垢やウォータースポットの予防にもなりますので、コンパウンド後は「スパシャン SPASHAN 2025」で車全体をコーティングしてみてください。